先祖代々の農地に、突然『ソーラーパネルを置きませんか』という手紙が届いた話
プロローグ:ポストに入っていた一通の手紙
ある日、ポストの中に一通の封筒が入っていました。差出人は聞き慣れない社名の企業。
内容は「あなたの所有している農地を、太陽光発電のために売却、または賃貸してほしい」という直球なオファーでした。
正直な感想は、「えっ、あそこ?」という驚き。
その土地は、祖父の代からある畑です。今は私が継いでいますが、自分ではなく人に又貸ししています。
「困っていない」からこその戸惑い
その土地は祖父が亡くなったあとから、人づてに紹介してもらった方に貸しています。
「お互い縛られるのは嫌だから」と、契約書も交わさない昔ながらの口約束。
農地は固定資産税もタダで、維持費の負担もありません。
「このまま子どもに引き継ぐことになるんだろうな」
漠然とそう思っていた私にとって、その土地は「活用するもの」ではなく、そこにあるのが当たり前の「風景」の一部でした。だからこそ、具体的な「ビジネス」の話として持ちかけられたとき、どう反応していいか分からなかったんです。
思考の整理:手放すか、守り続けるか
最初こそ戸惑いましたが、少しずつ冷静に考えてみました。
- 今のままでもいい理由
負担がない。貸している方との関係も良好。無理に変える必要はない。
- 動いたほうがいいかもしれない理由
「子どもに引き継ぐ」と言っても、農業をしない子どもにとって、将来その「口約束の土地」は逆に重荷にならないだろうか?
そう考えると、今回の企業からの提案は、ただの「営業」ではなく、「この土地の出口戦略(将来どうするか)を考えなさい」というきっかけなのかもしれない、と思い至りました。
「口約束」という優しさとリスク
一番の懸念は、やはり長年貸している方との関係です。
祖父の代からの信頼関係で成り立っている「貸し借り」。企業に売るとなれば、そのバトンを強引に奪うことにならないか。
でも、あやふやなまま次の世代に渡すより、今、私が元気なうちに「どうするのがベストか」を整理してあげるのが、本当の親の責任なのかもしれない。そう考えると、少しずつ視界が開けてきました。
これからのスタンス:焦らず、でも向き合う
まだ先方と具体的な交渉を始めたわけではありません。
でも、次に連絡が来たら、こう伝えてみようと思っています。
「大事に貸している方がいるので、まずはそちらとの調整が必要です。その上で、貴社がどこまで責任を持って進めてくれるのか、条件を詳しく聞かせてください」と。
「持っているだけでいい」という余裕を武器に、焦らず、家族の将来にとって一番いい形を探ってみようと思います。
結び:同じような境遇の方へ
「特に困っていない土地」だからこそ、放置してしまいがちです。
でも、向こうからチャンスが転がってきたときこそ、自分の資産を見つめ直す絶好のタイミングなのかもしれません。
空き家賃貸大家になって感じた4つのこと
【実録】空き家だった実家を貸し出して1年半。大家になって分かった「4つの本音」
空き家状態の実家をどうすべきか、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
私は現在、実家を賃貸に出して1年半ほど経ちます。実際に「大家さん」という立場になってみて、見えてきたメリットや不安、そして率直な感想をまとめてみました。
空き家問題に直面している方の参考になれば幸いです。
1. 常に消えない「突発的な修繕」への不安
まず正直に言うと、「もし今、何かが壊れたら……」という不安は常に頭の片隅にあります。
エアコンや給湯器の故障
シロアリの発生や雨漏り
借主さんが住んでいる以上、大家には修繕義務があります。新築ならまだしも、古い実家の場合はいつどこがガタがきてもおかしくありません。「想定外の出費で赤字になるかも」というリスクに対して、ある程度の心の余裕(耐性)がないと、少しストレスを感じるかもしれません。
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2. 「知識」か「信頼できる人脈」が不可欠
修繕が必要になったとき、全く知識がないと「見積もりが適正なのか」すら判断できません。
私の場合は、義父が工務店を営んでいるため、全面的に頼ることができています。正直なところ、この信頼できる「プロの存在」がいなければ、私は大家になっていなかったと断言できます。
もし身近に頼れる人がいない場合は、相場観を勉強するか、長く付き合える地元の工務店さんを見つける努力が必要です。
3. 「草むしり」の重圧からの解放!
これが最大のメリットかもしれません。貸し出す前は、定期的に実家へ通い、除草剤をまいたり草を刈ったり……。近場であっても、住んでいない家の維持に労力を割くのは精神的にも肉体的にも負担でした。
現在は、幸いにも借主さんが庭の管理を快く引き受けてくださっており、「実家を世話しに行かなければ」というプレッシャーから解放されました。
4. 確定申告で「経費」の意識が変わった
家賃収入を得ることで、確定申告が必要になりました。
一見面倒そうですが、最近はスマホで完結するのでそれほど負担ではありません。むしろ、これまでただ支払うだけだった固定資産税や火災保険料が「経費」として計上できるようになったのは、大きな変化です。
まとめ:利益以上に「心のゆとり」が得られた
空き家を貸し出すことは、いいことばかりではありません。不安も増えます。
しかしトータルで考えれば、「空き家をどうしよう……」と悩み続ける時間や労力がなくなったことが、何よりの収穫でした。
たとえ利益が少なかったとしても、家が傷むのを防ぎ、誰かの役に立ちながら維持できる今の形を選んで良かったと感じています。
勝手にバルサン&引っ越し早すぎ事件
【実録】私の家は、いつから君たちの家になったんだい?〜フライング入居との戦い〜
大家業をやっていると、たまに「常識の斜め上」をいく入居者さんに出会うことがあります。
これは、ある賃貸物件の契約締結から入居開始までの、**「魔の1ヶ月」**に起きた嘘のような本当のお話です。
1. 玄関を開けたら、そこは「毒ガス地帯」だった
それは、クリーニングも終わり、いよいよ入居1週間前という時のこと。
入居者さんから「リビングにソファだけ先に運び込んでもいいですか?」と可愛らしい打診がありました。
「まあ、ソファくらいなら……」と仏の心で許可した私。
運び込みの前日、私は最終チェック(現状確認)のために物件へ向かいました。これがすべての始まりです。
土曜の朝8時。爽やかな気分で玄関を開けると、なぜか窓が全開。
「業者の閉め忘れかな?」と思いつつ一歩踏み込むと、床に謎の物体が。
「……ん? 何だこれ?」
顔を近づけた瞬間、喉を焼くような刺激! 止まらない咳! 涙!
「ゲホッ、ゴホッ! やばい、暗殺される!!」
必死の思いで外に飛び出した私は、待ち伏せの毒ガス攻撃を受けたスパイのような気分でした。
不動産屋に震える声で電話すると、衝撃の回答が。
「あ、入居者さんが勝手にバルサン炊いたみたいです(笑)」
……いや、笑いごとじゃない。私の家で勝手に化学兵器(殺虫剤)を展開しないでいただきたい。
2. 「ソファだけ」という名の、全力引っ越し
翌日、気を取り直して再訪問。
今日はバルサンも消え、現状確認をして、その後に「ソファ」が届くはず……。
しかし、庭を見て絶句。
そこには、庭を占拠せんばかりの「ウイングタイプの大型トラック」が鎮座していました。
「……え、ピアノでも運んできた?」
恐る恐る中に入ると、そこには家族総出でタンスや棚を運び込む、ガチの引っ越し風景が。
私:「あの、ソファだけじゃ……」
入居者さんたち:「(てんやわんやで無視)」
もはや大家の入る隙などありません。
「今日、まだ賃貸開始前日なんですけど……」という言葉を飲み込み、私は夜の再出陣を誓いました。
3. 深夜の「空き巣体験」へようこそ
夜21時。誰もいなくなったのを見計らい、忍び込むように入室。
真っ暗なのでブレーカーを上げようとすると、すでに「ON」。
「……嫌な予感がする。」
電気をつけた瞬間、目に飛び込んできたのは、ラグが敷かれ、テレビが鎮座し、すっかり「生活感」の漂うリビング。
気分はもう、完全に空き巣泥棒です。 自分の持ち家なのに。
極め付けは、キッチンから聞こえる「ブーン」という低い音。
冷蔵庫を開けると、そこにはギッシリ詰まった明日の食料品。
「……今日までの電気代、私持ちだよね?」
「っていうか、君たち今日はどこでご飯食べて寝てるの?」
もはや現状確認(傷のチェック)どころではありません。カーペットの下に傷がないことを祈るのみ。親戚の工務店さんを信じるしかないという、究極の他力本願で現状確認を終えました。
結末:1年経てば、すべては笑い話
契約書にハンコを押したからといって、開始日前にここまで自由にしていいのか……。
当時はモヤモヤが止まりませんでしたが、あれから1年。
今ではその入居者さんも、愛想よく、そして大事にお部屋を使ってくれています。
「あの時のバルサンの刺激、忘れないよ……」
そんな独り言を胸に、今日も私は大家業に励むのでした。
みなさんも、入居前の「荷物預かり」には、どうぞお気をつけください!
借り主さんがカーポートつけたいと言い出す
借主さんがカーポートを購入したいと言ってきました。

ことは空き家バンクに登録していた実家(戸建)について
借主さんと賃貸契約を結び、1ヶ月ほど経過したころ、
借主さん「カーポートつけようかと思うんです。(にやにや)」
私「え!? いいですね!
(まるでマイホーム購入したばっかりのウキウキ感があって)
そういうときどうするか不動産屋さんに聞いてみます!」
賃貸契約中の戸建に、カーポートつけるって?
この人、この家に何十年住む予定なんだろう…
「カーポートつけてよ」って言われてるわけじゃないから、別にいい気がするけど…。不動産屋さんに確認したところ下記のことを言われました。
- 基本的には、契約終了時には現状に回復させることを前提としている
- この場合、「現状回復」=「カーポートを壊す」ということになるが、カーポートなどのように価値のあるもので、次の借主さんにとってデメリットでなければ壊さなくてもいい
- 取り壊す費用を請求することはできる。ただし長く住んでもらえさえすれば、それくらいの費用は回収できるので無理にそういう話はしなくてもいいのではないか
- 借主さんが自費でカーポートを購入したからと言って、その分家賃を下げるなどの交渉はできない。生活上必要なものとは見なされないため
なるほど。私にとっては壊す費用が増えますが、これで貸家の価値が下がるわけでもないということですか。壊す費用なんてきっと10万円くらい?
まあ、私としては、カーポートをつけようが
家賃さえ払ってくれればいいということですね。
よかった よかった。
まあ、私自身、我が家にカーポートつけてないのでちょっと複雑…。
しかし、あの人、何年間住む予定なのだろう。余程、家が気に入ったのかな。
ウキウキでいいな。
住む予定のない実家の空き家を相続してしまったら
空き家を放置するデメリット
住む予定のない実家を相続してしまったら、きっとほとんどの人がやってしまうことがあります。
放置。
自分も1年くらいそうでした。物置になるかな、なんて。
しかし、これには無駄とリスクがあります。
無駄
- 固定資産税を払い続けなくてはならない
ちなみにうちの実家(木造、築30年ほど、約40坪、土地 約95坪)で、土地1万7000円、家屋 2万7000円、合計4万4000円ほどの固定資産税を納付しています。
これを今後の人生ずっと支払い続けるなんて…いったいいくらになるでしょう。仮に40年払い続けたら176万円ですから、
まさに負の資産です。
- 雑草や木の伐採をおこなう必要も
例えば敷地内に生えている木が、隣の敷地や道路にはみ出している場合、それを伐採する責任が生じます。これは土地の所有者がおこなわなくてはなりません。「木を切るだけ」と言ってもけっこうお金や手間がかかります。
リスク
- 放火などの事件に巻き込まれる可能性
- 放置されている空き家に浮浪者が住みはじめるかも
こういったケースがホントに起こるのかどうかはさておき、こういう事件性があることに関わること自体避けたいですね。
一番やってはいけないこと
では、建物だけを壊してしまって、土地をそのまま保有しておけばいいのではないか。そうすれば、いざという時には使えるし、いらないのであればそのとき売ればいい!
と思いますが、そうはいきません。
建物だけ壊して、いわゆる更地にすると、土地の固定資産税は6倍になってしまうのです。
住宅用の土地は、住宅用地特例があるから安くなっている(6分の1に減額されている)のです。住宅がなくなれば土地の固定資産税が跳ね上がってしまうのです。
例) 土地1万7000円 家屋2万7000円 合計4万4000円
→ 家屋を取り壊した場合土地1万7000×6= 10万2000円 家屋0円 合計10万2000円
例に記載したのはうちの実家に関してですが、このように税金が跳ね上がってしまいます。しかも住宅を取り壊すのにも100万円前後かかることを加味すると、お金をかけて支出を増やすという最悪の事態が発生します。やってはいけません。
ではどうするのが一番か
売却する
これが一番キレイサッパリだと思います。家と土地含めていくらで買い取ってもらえるのか、不動産屋さんに見積もりは取っておいてもいいでしょう。
おそらく、土地価格-家屋解体費で出してもらえると思います。売るつもりはなかったけど、金額を見たら「売ってもいいかも!」と思えるかもしれませんよ。
賃貸する
例えば、
- 「今は使わないけど、今後子どもが大きくなったら住むかもしれない。」
- 「10年後、〇〇の用事で使いたい人がいる。」
- 「人口が増えている土地だから、賃貸を探している人はいそう(周囲にアパートがたくさん立ち始めている)。」
こういった場合は期間を限定して、賃貸をしてみてはいかがでしょう。私はこれを選びました。
私は自治体の空き家バンクに登録しましたが、民間でもそういった事業をやっているところはありそうです。そういったところに相談して、アドバイスをもらうのがいいのではないでしょうか。
とにかく家というのは
人が住んでいないだけで、家はどんどん劣化する(価値が下がる)のです。
例えばクロスや水道配管など、人が住んでいるから劣化が防げている箇所もあります。そうなってから住んだり、人に貸したりすることはできません。
放置しても何もいいことは起こりません。
ただじっとしているだけでは何も生み出さない「負の資産」。
何かしら動くことで現状を変えることができます。そして動くなら、少しでも早い方がいいです。
家賃収入の使い道
うちでは家賃収入 毎月6万5千円頂いてます
しかしこれで生活が潤うわけではありません。まさかパーっと使おうかと考えてしまっては、後に取り返しがつかなくなるかもしれません…。
もし賃貸している住宅に何か修理などが必要な事態になった場合、その修繕費は大家さんが支払うこととなるのです。
そしてもちろん私のお小遣いではなく、この家賃から支払わなければなりません。
いわば、家賃の中に「修繕積立費」が含まれているのです!
そして新築と違い、空き家を貸している以上は「修繕が必要となるリスク」は高いのです。例えば高額の家電、
- エアコン
- IHヒーター
- 浴室乾燥機
水回りでは、
- お風呂
- トイレ
など
家電なんて買ってから5年以上たってるから、「果たしてあと10年使用できるかどうか」というものばかり…。いわば時限爆弾…。
仮にお風呂なんか壊れた日には200万円くらい持っていかれますから。一応、そういう心配がないかはみてもらってますが、備えは必要ですよね。
じゃあ、どうしよう
空き家を賃貸している以上、20年30年先まで賃貸しようとは考えておりません。「せいぜい15年くらい貸して元が取れてればそこで契約を終了させられるように借主さんと交渉したい」というのが今の希望です。
15年くらいは手元に資金を残しつつ、その資金を有効に使いたい!
私としては、急な出費には対応できるよう手元に資金を残しつつ、資産運用に回すのがいいのではないかと思います。
例えば、15年間くらい利回り7%で毎月3万円でも積み立てれば、1,000万円くらいにはなるんですから!
「貸主さんからトラブルの電話が来ませんように」と祈る一方で、「10年後には積立資金が〇〇〇万円に」なんてワクワクするのがいいですよね!
家賃の回収方法
不動産管理会社を通さず「自主管理」をする大家さんにとって、避けて通れないのが家賃の回収業務です。
アパート経営なら「自動引き落とし」が一般的ですが、空き家バンク経由の戸建て賃貸だと、実はハードルが高め。というのも、1軒だけのために引き落としシステムを導入するのは、手数料負けしてしまって割に合わないからです。
となると、現実的な選択肢は「手渡し」か「振込」の2択になります。
- 1. 手渡し:究極のアナログスタイル
メリット: 毎月顔を合わせるので、「家の調子はどうですか?」なんて情報交換が自然にできます。お互いの顔が見える安心感は最大の魅力ですね。
デメリット: 物理的に会う必要があること。遠方に住んでいる場合は移動の手間がかかりますし、借主さんにとっても「わざわざ持っていく」負担が生じます。
- 2. 振込:スマートな現代スタイル
メリット: コンビニやアプリから24時間支払えるので、借主さんの負担が少ないです。お互い忙しくて顔を合わせたくない場合もスムーズ。
デメリット: 数百円の振込手数料が発生します。また、大家さんは毎月「ちゃんと入ってるかな?」と記帳やネットバンキングで確認する手間が必要です。
ちょっとした工夫:
例えば家賃5万円の場合、手数料分を引いて「49,500円振り込んでください」と設定し、借主側の金銭的負担をなくしてあげるのも一つの手です。
ちなみに私は…
結局「手渡し」でいただいています(笑)。
私から「振込でもいいですよ」と提案したのですが、借主さんが「近いから全然いいよ!」と言ってくださって。
月末になると「そろそろ来る頃かな〜」なんてソワソワしますが、しっかり払っていただけるうちは、このままのんびりしたお付き合いを続けようと思っています。