住む予定のない実家の空き家を相続してしまったら
空き家を放置するデメリット
住む予定のない実家を相続してしまったら、きっとほとんどの人がやってしまうことがあります。
放置。
自分も1年くらいそうでした。物置になるかな、なんて。
しかし、これには無駄とリスクがあります。
無駄
- 固定資産税を払い続けなくてはならない
ちなみにうちの実家(木造、築30年ほど、約40坪、土地 約95坪)で、土地1万7000円、家屋 2万7000円、合計4万4000円ほどの固定資産税を納付しています。
これを今後の人生ずっと支払い続けるなんて…いったいいくらになるでしょう。仮に40年払い続けたら176万円ですから、
まさに負の資産です。
- 雑草や木の伐採をおこなう必要も
例えば敷地内に生えている木が、隣の敷地や道路にはみ出している場合、それを伐採する責任が生じます。これは土地の所有者がおこなわなくてはなりません。「木を切るだけ」と言ってもけっこうお金や手間がかかります。
リスク
- 放火などの事件に巻き込まれる可能性
- 放置されている空き家に浮浪者が住みはじめるかも
こういったケースがホントに起こるのかどうかはさておき、こういう事件性があることに関わること自体避けたいですね。
一番やってはいけないこと
では、建物だけを壊してしまって、土地をそのまま保有しておけばいいのではないか。そうすれば、いざという時には使えるし、いらないのであればそのとき売ればいい!
と思いますが、そうはいきません。
建物だけ壊して、いわゆる更地にすると、土地の固定資産税は6倍になってしまうのです。
住宅用の土地は、住宅用地特例があるから安くなっている(6分の1に減額されている)のです。住宅がなくなれば土地の固定資産税が跳ね上がってしまうのです。
例) 土地1万7000円 家屋2万7000円 合計4万4000円
→ 家屋を取り壊した場合土地1万7000×6= 10万2000円 家屋0円 合計10万2000円
例に記載したのはうちの実家に関してですが、このように税金が跳ね上がってしまいます。しかも住宅を取り壊すのにも100万円前後かかることを加味すると、お金をかけて支出を増やすという最悪の事態が発生します。やってはいけません。
ではどうするのが一番か
売却する
これが一番キレイサッパリだと思います。家と土地含めていくらで買い取ってもらえるのか、不動産屋さんに見積もりは取っておいてもいいでしょう。
おそらく、土地価格-家屋解体費で出してもらえると思います。売るつもりはなかったけど、金額を見たら「売ってもいいかも!」と思えるかもしれませんよ。
賃貸する
例えば、
- 「今は使わないけど、今後子どもが大きくなったら住むかもしれない。」
- 「10年後、〇〇の用事で使いたい人がいる。」
- 「人口が増えている土地だから、賃貸を探している人はいそう(周囲にアパートがたくさん立ち始めている)。」
こういった場合は期間を限定して、賃貸をしてみてはいかがでしょう。私はこれを選びました。
私は自治体の空き家バンクに登録しましたが、民間でもそういった事業をやっているところはありそうです。そういったところに相談して、アドバイスをもらうのがいいのではないでしょうか。
とにかく家というのは
人が住んでいないだけで、家はどんどん劣化する(価値が下がる)のです。
例えばクロスや水道配管など、人が住んでいるから劣化が防げている箇所もあります。そうなってから住んだり、人に貸したりすることはできません。
放置しても何もいいことは起こりません。
ただじっとしているだけでは何も生み出さない「負の資産」。
何かしら動くことで現状を変えることができます。そして動くなら、少しでも早い方がいいです。